“お酒の達人” 吉田類×倉嶋紀和子が「下山後の一杯」を楽しむ噺
2026,5,1 更新
「お酒の達人」として知られる吉田類さんと倉嶋紀和子さん。お二人には「登山」という共通の趣味もあります。そこで、多くの登山者に愛される高尾山を舞台に、前・後編にわたって山とお酒の魅力を存分に語っていただきます。
前編では、全長3.1kmの「稲荷山コース(見晴らし尾根コース)」から599mの高尾山に登ったお二人。後編となる今回は、下山後のお楽しみ、「酒場」にフォーカスします。山を下り、ふもとの街へ。杯を重ねながら、「下山後の酒場の楽しみ方」をじっくり伺いました。
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●吉田類(右)/酒場詩人、イラストレーター。「吉田類の酒場放浪記」(BS-TBS)、「にっぽん百低山(NHK BS)をはじめ、TVやラジオに多数出演。居酒屋文化と登山の魅力を発信している。近著に『吉田類の思い出酒場 乾杯の味編』(少年画報社)があり、『にっぽん百低山 吉田類の愛する低山』(NHK出版)は、第3弾が2025年10月に刊行。
●倉嶋紀和子(左)/雑誌『古典酒場』の創刊編集長。大衆酒場を日々飲み歩きつつ、「にっぽん酒処めぐり」(CS旅チャンネル)「二軒目どうする?」(テレビ東京)などにも出演。その他にもお酒をテーマにしたさまざまな活動を展開中。俳号「酔女(すいにょ)」は吉田類さんが命名。令和4年(2022年度)「酒サムライ」の称号を叙任。
●倉嶋紀和子(左)/雑誌『古典酒場』の創刊編集長。大衆酒場を日々飲み歩きつつ、「にっぽん酒処めぐり」(CS旅チャンネル)「二軒目どうする?」(テレビ東京)などにも出演。その他にもお酒をテーマにしたさまざまな活動を展開中。俳号「酔女(すいにょ)」は吉田類さんが命名。令和4年(2022年度)「酒サムライ」の称号を叙任。
いざ、「山の麓(ふもと)の酒場」へ!
「そういえば私、この辺にボトルキープしているお店があるんです!」そんな倉嶋さんのひと言をきっかけに、二人は京王高尾線に乗って高尾駅へ移動。
向かったのは「高尾名店街」と書かれた、どこか昭和な懐かしさを感じさせる建物の2階にあるレストラン「多花美(たかみ)」。レストランとはいえ、ひとたび店内に足を踏み入れると、ズラリと並ぶ酒好き垂涎のボトル。平日のランチタイムを過ぎても老若男女でにぎわう、まさに“高尾名店街”の名にふさわしい酒場なのです。
向かったのは「高尾名店街」と書かれた、どこか昭和な懐かしさを感じさせる建物の2階にあるレストラン「多花美(たかみ)」。レストランとはいえ、ひとたび店内に足を踏み入れると、ズラリと並ぶ酒好き垂涎のボトル。平日のランチタイムを過ぎても老若男女でにぎわう、まさに“高尾名店街”の名にふさわしい酒場なのです。
お店に入ると、ボトルキープされた「宝焼酎」の一升瓶がズラリ!
倉嶋さんがボトルキープしているのは「宝焼酎」。チューハイ用に氷と炭酸水もオーダーし、いよいよアフター登山の酒場談議が始まりました。
宝焼酎のマイボトルを抱く倉嶋さん。
倉嶋 あらためまして、今日はお疲れ様でした。
二人 カンパーイ!
二人 カンパーイ!
吉田 洋食をつまみに、本格チューハイが飲める。これはたまらないね。厚みのあるコクがありつつ、キリッとした飲み口で爽快、実にうまい!
倉嶋 登山後のリフレッシュにピッタリですよね! 一升瓶なので、残しておいて、また高尾山に来たときに飲めるのもいいんです。
吉田 それにしても、いい店だね~。洋食もつまみになるし、もつ煮や刺身、やきとりといった酒場のアテも充実している。呑兵衛の気持ちをよくわかってるよ!
倉嶋 登山後のリフレッシュにピッタリですよね! 一升瓶なので、残しておいて、また高尾山に来たときに飲めるのもいいんです。
吉田 それにしても、いい店だね~。洋食もつまみになるし、もつ煮や刺身、やきとりといった酒場のアテも充実している。呑兵衛の気持ちをよくわかってるよ!
「もつ煮込み」(630円)や刺身、やきとりなどおつまみも豊富。
登山のあとは「お寿司」?
倉嶋 そう言っていただけてよかったです! メニューが豊富なのはもちろん、通し営業なので時間を気にせず飲めるのもありがたいんです。類さんが山登りのあとにお店を探すとき、「ここはいい店だ」と感じるポイントって、どんなところですか?
吉田 いちばんは、登山の格好をした人が自然に入っている店かな。あとは、やっぱりここみたいに長年続いている店。地元に根付いているというのは、それだけで信頼できるからね。倉嶋さんはどう?
倉嶋 私も類さんと同じです。地元の常連さんが集まる老舗ですね。歴史を感じさせる佇まいの酒場には、どうしても惹かれちゃいます。
吉田 さすが、古典酒場の伝道師! じゃあ、これまで登山後に行ったお店で、特に印象に残っているのは?
倉嶋 類さんとご一緒したお寿司屋さんです。下山後って、お寿司屋さんに行くことが多いですよね?
吉田 いちばんは、登山の格好をした人が自然に入っている店かな。あとは、やっぱりここみたいに長年続いている店。地元に根付いているというのは、それだけで信頼できるからね。倉嶋さんはどう?
倉嶋 私も類さんと同じです。地元の常連さんが集まる老舗ですね。歴史を感じさせる佇まいの酒場には、どうしても惹かれちゃいます。
吉田 さすが、古典酒場の伝道師! じゃあ、これまで登山後に行ったお店で、特に印象に残っているのは?
倉嶋 類さんとご一緒したお寿司屋さんです。下山後って、お寿司屋さんに行くことが多いですよね?
吉田 うん。山に登るとお腹が空くから、食事も兼ねて自然と寿司屋に足が向くんだよね。
倉嶋 お寿司は日本酒との相性も抜群ですからね。
吉田 そうそう。空腹で、日本酒も飲みたいとなると、選択肢が寿司屋になるのかもしれない。もちろん蕎麦屋も好きなんだけど、魚のおいしさは寿司屋なら間違いないしね。
倉嶋 確かに! では今日もお寿司がよかったですか?
吉田 いやいや。ここは食事メニューも、お酒もつまみも充実しているから最高。こういう素敵な店がふもとにあるなら、寿司屋じゃなくてもいいんだよ。実際、ステーキハウスで飲むこともあるしね。
倉嶋 わかります。疲れていると、無性にお肉を食べたくなりますよね。
倉嶋 お寿司は日本酒との相性も抜群ですからね。
吉田 そうそう。空腹で、日本酒も飲みたいとなると、選択肢が寿司屋になるのかもしれない。もちろん蕎麦屋も好きなんだけど、魚のおいしさは寿司屋なら間違いないしね。
倉嶋 確かに! では今日もお寿司がよかったですか?
吉田 いやいや。ここは食事メニューも、お酒もつまみも充実しているから最高。こういう素敵な店がふもとにあるなら、寿司屋じゃなくてもいいんだよ。実際、ステーキハウスで飲むこともあるしね。
倉嶋 わかります。疲れていると、無性にお肉を食べたくなりますよね。
「スペシャルハンバーグステーキ」(1450円)を頬張る倉嶋さん。
吉田 そう、肉と酒のペアリングも格別だしね。まあ、山のふもとにステーキハウスがざらにあるわけじゃないから、肉料理がウリの居酒屋でもいいんだけどさ。
倉嶋 山のふもとと、都市部の繁華街では、お店の選び方も変わりますよね。
吉田 山のほうはどうしても店が限られるから、より目利きが大事。目的次第だけど、おいしくお酒を飲みたいなら、やっぱり老舗の酒場か寿司屋。これは間違いない!
倉嶋 山のふもとと、都市部の繁華街では、お店の選び方も変わりますよね。
吉田 山のほうはどうしても店が限られるから、より目利きが大事。目的次第だけど、おいしくお酒を飲みたいなら、やっぱり老舗の酒場か寿司屋。これは間違いない!
下山後のお酒を楽しむための心得
話題は、登山初心者に向けた「下山後のお酒の楽しみ方」へ。飲み方のマナーや気を付けるべきこと、オススメのお酒やつまみなどを教えてもらいました。
倉嶋 登山に限らずですけど、運動したあとはいったん体を落ち着かせてから飲むことが大切ですよね。まずは水分補給。それから、あまり空腹で飲むことは避けたいです。
吉田 そう。運動で血流がよくなっている分、酔いも回りやすいことを知っておかないと。僕も、一度コンディションを整えてから飲むようにしてるよ。帰りの電車も長い時間乗るわけだし。
倉嶋 飲み始めは、アルコール度数が高すぎないチューハイとかがいいと思います。
吉田 味覚的にも、まずはすっきりした酒でノドを潤したいからね。チューハイは食中酒としても万能だし、今日みたいに焼酎のボトルがあれば濃さも調整できるから、登山後にはうってつけじゃないかな。
倉嶋 あとは、チェイサーも用意したいですね。特に、お酒に強くない方は、普段以上に気を付けていただきたいです。
吉田 そう。運動で血流がよくなっている分、酔いも回りやすいことを知っておかないと。僕も、一度コンディションを整えてから飲むようにしてるよ。帰りの電車も長い時間乗るわけだし。
倉嶋 飲み始めは、アルコール度数が高すぎないチューハイとかがいいと思います。
吉田 味覚的にも、まずはすっきりした酒でノドを潤したいからね。チューハイは食中酒としても万能だし、今日みたいに焼酎のボトルがあれば濃さも調整できるから、登山後にはうってつけじゃないかな。
倉嶋 あとは、チェイサーも用意したいですね。特に、お酒に強くない方は、普段以上に気を付けていただきたいです。
吉田 “家に帰るまでが登山”だからね。自宅や近所で飲むのとはワケが違う。ハメを外さないことも、大切な心得だよ。
山と酒場、エリアの選び方
倉嶋 今日は「高尾山」に登って高尾駅で飲んでいますが、ほかの山だとどの辺りで飲むことが多いですか?
吉田 基本は山の周辺になるけど、お店がポツンと一軒よりは、少し賑わいのある駅前が多いかな。倉嶋さんが好きな「景信山」も高尾エリアだから、やっぱり高尾駅周辺が有力な選択肢だよね。
倉嶋 そうなんです。では、少し北の奥多摩エリアだとどうですか?
吉田 あの辺で好きなのは「大岳山」。ルートはいくつかあるんだけど、初心者にオススメなのは、ケーブルカーで御岳山を経由するコースだね。となると、下山後に飲むのは青梅駅前かな。
吉田 基本は山の周辺になるけど、お店がポツンと一軒よりは、少し賑わいのある駅前が多いかな。倉嶋さんが好きな「景信山」も高尾エリアだから、やっぱり高尾駅周辺が有力な選択肢だよね。
倉嶋 そうなんです。では、少し北の奥多摩エリアだとどうですか?
吉田 あの辺で好きなのは「大岳山」。ルートはいくつかあるんだけど、初心者にオススメなのは、ケーブルカーで御岳山を経由するコースだね。となると、下山後に飲むのは青梅駅前かな。
倉嶋 そこで、お寿司屋さんや古典酒場を探すわけですね。
吉田 コツとしては、地酒の看板がある店が狙い目。同じ東京でも、地元じゃないと飲めない希少な生酒があったりするから。つまみも、山うどとか奥多摩やまめが味わえたりして。
倉嶋 確かに、埼玉や神奈川でも、山のほうに行けば希少な地酒や山の幸が豊富ですもんね。
吉田 埼玉なら秩父の山が好きだね。「武甲山」など、初心者が登りやすい山も多いからオススメですよ。ふもとの酒場もつまみが充実していて、秩父の豚ホルモンや、みそポテトとか、たまらない。
倉嶋 秩父は観光地としても人気なので、色々楽しめそうです。
吉田 神奈川だと「大山」。江戸時代に人気を誇った理由も学べるし、オススメ。名水仕込みの大山豆腐はぜひ食べて欲しい。
吉田 コツとしては、地酒の看板がある店が狙い目。同じ東京でも、地元じゃないと飲めない希少な生酒があったりするから。つまみも、山うどとか奥多摩やまめが味わえたりして。
倉嶋 確かに、埼玉や神奈川でも、山のほうに行けば希少な地酒や山の幸が豊富ですもんね。
吉田 埼玉なら秩父の山が好きだね。「武甲山」など、初心者が登りやすい山も多いからオススメですよ。ふもとの酒場もつまみが充実していて、秩父の豚ホルモンや、みそポテトとか、たまらない。
倉嶋 秩父は観光地としても人気なので、色々楽しめそうです。
吉田 神奈川だと「大山」。江戸時代に人気を誇った理由も学べるし、オススメ。名水仕込みの大山豆腐はぜひ食べて欲しい。
お酒と登山で世界平和を
倉嶋 さすが、登山経験が豊富な類さんだけあって、よくご存じですね。でも、いちばんオススメの山となると、やっぱり高尾山ですか?
吉田 個人的な好みもあるけど、何より初心者にやさしい。それがいちばんの理由だね。
倉嶋 標高599mと高すぎず、駅から近くてケーブルカーもあって、山道の整備もしっかりしていますもんね。
吉田 倉嶋さんがそうだったように、初めて登るなら絶対にイチオシ。高尾駅まで来れば酒場も充実してるし。
倉嶋 呑兵衛にとっては大事なポイントです(笑)。私も類さんのように、お酒好きな人にこそ、登山の魅力を知っていただきたいと思ってるんです。
吉田 ほんと、それだよね! 生涯飲み続けたいなら健康が一番。そのために体を動かす。登山はその答えのひとつだと思うよ。
吉田 個人的な好みもあるけど、何より初心者にやさしい。それがいちばんの理由だね。
倉嶋 標高599mと高すぎず、駅から近くてケーブルカーもあって、山道の整備もしっかりしていますもんね。
吉田 倉嶋さんがそうだったように、初めて登るなら絶対にイチオシ。高尾駅まで来れば酒場も充実してるし。
倉嶋 呑兵衛にとっては大事なポイントです(笑)。私も類さんのように、お酒好きな人にこそ、登山の魅力を知っていただきたいと思ってるんです。
吉田 ほんと、それだよね! 生涯飲み続けたいなら健康が一番。そのために体を動かす。登山はその答えのひとつだと思うよ。
倉嶋 いま振り返ると、類さんに誘っていただいて本当に感謝しています。体を動かす機会は登山以外にもありますけど、景色の美しさや空気のおいしさ、出会う人との交流など、登山の魅力は尽きませんね。
吉田 交流も醍醐味だよね。山に登ると、みんな「こんにちは」ってあいさつしてくれるじゃない。それがいい、平和でいいなって思うよ。
倉嶋 類さん、よく“お酒で世界平和”っておっしゃいますよね!
吉田 もちろん、お酒を飲まない文化の国もあるけど、心の交流を生むのが山であり、お酒だと思うんだよね。
倉嶋 大拍手! すごくわかります!
吉田 お互いこれからも定期的に山に登って、下山後は飲んで、交流をさらに深めましょう。
倉嶋 うれしいです。これからもよろしくお願いします!
吉田 交流も醍醐味だよね。山に登ると、みんな「こんにちは」ってあいさつしてくれるじゃない。それがいい、平和でいいなって思うよ。
倉嶋 類さん、よく“お酒で世界平和”っておっしゃいますよね!
吉田 もちろん、お酒を飲まない文化の国もあるけど、心の交流を生むのが山であり、お酒だと思うんだよね。
倉嶋 大拍手! すごくわかります!
吉田 お互いこれからも定期的に山に登って、下山後は飲んで、交流をさらに深めましょう。
倉嶋 うれしいです。これからもよろしくお願いします!
類さんのサインも入った倉嶋さんのボトル。「酒は愛」。名言です。
類さんは月に複数回、倉嶋さんも月に1~2回は山に登っているとのこと。こうした定期的な登山と下山後の一杯が、お二人の元気の源のようです。首都圏なら高尾山をはじめ、全国にも初心者にやさしい山は数多くあります。類さんの著書などを参考に、まずは一歩、低山登りから始めてみてはいかがでしょうか。
<取材協力>
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多花美
住所:東京都八王子市初沢町1227-4 高尾名店街2F
営業時間:11:00〜22:00
定休日:年中無休
記事に登場した商品の紹介はこちら▼
・宝焼酎
https://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/takarashochu/
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撮影/鈴木謙介
住所:東京都八王子市初沢町1227-4 高尾名店街2F
営業時間:11:00〜22:00
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撮影/鈴木謙介



