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ホッピーからホイス、バイス、ハイサワーまで酒場で愛される「割り材」のルーツをたどる噺

ホッピーからホイス、バイス、ハイサワーまで酒場で愛される「割り材」のルーツをたどる噺

2026,7,24 更新

東京の下町を中心に独自の発展を遂げてきた魅力的な「焼酎の割り材」たち。今回は、そのルーツと、酒場で愛され続ける個性豊かな割り材「ホッピー」「ホイス」「バイス」「ハイサワー」の誕生秘話や魅力に迫ります。読めば今すぐ赤提灯の下へ足を運びたくなる、奥深い物語をどうぞ。

東西で異なる割り材文化、そのルーツを探る

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お酒をより飲みやすく、さらにおいしく楽しむための名脇役である「割り材」。なぜ日本では、これほど独自の進化を遂げたのでしょうか。

その背景には、地域ごとの焼酎文化や、時代とともに変化してきた酒場文化がありました。実は、日本の割り材文化をひもとくと、西日本と東日本で異なる発展を遂げてきたことが見えてきます。

西日本を中心とした、芋や米、麦などの豊かな風味をそのまま楽しむ「本格焼酎(乙類)文化」では、水割りやお湯割りといったシンプルな飲み方が親しまれてきました。一方、明治末期に誕生し、大正初期に東日本へ広がった「甲類焼酎文化」は異なる発展をたどります。

当時の甲類焼酎は精製技術が発展途上だったため独特の香りがあり、そのままではやや飲みにくい面もありました。そこで東日本の人々は、甲類焼酎をよりおいしく楽しむための工夫を重ねていきます。

大正12年には、当時の高級酒であったポートワインを模した「ぶどう液」が開発され、昭和に入ると炭酸や果汁を使ったさまざまな割り材が生まれました。

なぜ東日本でこれほど多彩な割り材文化が育まれたのでしょうか。そこには酒場の知恵と創意工夫の歴史が息づいています。その知られざる系譜については、元祖レモンサワー発祥の名店にて語られた対談記事で詳しく紹介しています。
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レモンサワー発祥の店「もつ焼き ばん」

ビール代用品から酒場の定番へ———「ホッピー」が愛され続ける理由

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昭和、平成、そして令和と、時代を超えて酒場で親しまれてきた「ホッピー」。1948(昭和23)年の誕生以来、甲類焼酎の定番の割り材として愛され続けています。ビールと同じ麦芽やホップを原材料に使用し、醸造発酵によって造られる一方、アルコール度数は0.8%と低いため、法律上は酒類ではなく「清涼飲料水」に分類されるユニークな存在です。

戦後の物資不足の時代、庶民にとってビールはまだ気軽に楽しめる存在ではありませんでした。そんな中、「ビールの代用品」として誕生したホッピーは、甲類焼酎と合わせることでビアテイストを手軽に楽しめる飲み物として広く親しまれるようになります。

その後、時代の変化とともに人気が低迷した時期もありましたが、2000年代以降の再ブームを支えたのが、“ホッピーミーナ”の愛称で知られる三代目社長・石渡美奈氏でした。

低カロリー・低糖質・プリン体ゼロという特長は、なぜ多くの人々の支持を集めたのか。長年親しまれてきたロゴマークに込められた思いや、ホッピーを最もおいしく楽しむための「3冷」の考え方とはーー。ホッピーの歩みと魅力については、本編記事で詳しく紹介しています。
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“ホッピーミーナ”こと三代目社長である石渡美奈氏。

限られた酒場で提供される“幻の割り材”「ホイス」に秘められた物語

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酒場好きの間で、“幻の割り材”として知られる存在があります。それが、東京・白金の後藤商店(有限会社ジィ・ティ・ユー)が製造する「ホイス」です。

ホイスは一般向けには販売されておらず、街の酒販店やスーパーで見かけることはほとんどありません。創業以来掲げてきた「飲食店を元気にする手助けをする」という理念のもと、限られた酒場でしか味わうことができない割り材として知られています。

1949(昭和24)年に誕生したホイスは、当時の甲類焼酎が持つ独特のクセを和らげ、憧れの存在だったウイスキーハイボールのような飲みやすい味わいを目指して開発されました。すっきりとした飲み口の中に、ほのかな甘みと心地よい苦みが感じられる個性的な味わいも魅力です。

また、その製法は「一子相伝」の技術として、三代にわたって大切に受け継がれています。普段は取材を受ける機会の少ないメーカーが、今回なぜ取材に応じたのか。さらに、ホイス誕生の前年に開発されたという「梅乃甘精」とはどのような商品だったのか。ホイスの歴史や誕生秘話については、ぜひ記事をご覧ください。
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一子相伝の味を継承した後藤竜馬社長に、倉嶋紀和子さんがお話を伺いました。

ピンク色の人気者「バイス」、誕生秘話ともつ焼きとの相性の秘密

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レトロな大衆酒場でひときわ目を引く、鮮やかなピンク色のサワー。1958(昭和33)年創業の老舗ラムネメーカー・コダマ飲料が手掛ける「バイス(正式名称:コダマバイスサワー)」は、近年、若い世代を中心に注目を集めている酒場の定番メニューのひとつです。

「バイス」と聞くと、「梅酢(ばいず)」が由来だと思われることも少なくありません。しかし、その名前には、先ほど紹介した割り材「ホイス」との意外なつながりがありました。親交のあったホイスにあやかり、自社の商品も広く親しまれてほしいとの願いが込められていたといいます。

1984(昭和59)年に誕生したバイスですが、発売当初から全国的な人気を集めていたわけではありません。長らく東京・大田区を中心に親しまれる地域密着型の商品でしたが、近年になって全国の酒場ファンから注目を集める存在となりました。

その背景には、有名ホルモン店での提供をきっかけとした口コミの広がりや、SNSとの相性の良さ、そして「しそエキス」による爽やかな酸味と風味へのこだわりがありました。もつ焼きの脂をさっぱりと引き立てる味わいも、多くのファンを惹きつける理由のひとつです。

バイス誕生の経緯や人気が広がった背景、こだわりの味づくりについては、二代目社長が語るインタビュー記事で詳しく紹介しています。
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レモンサワー文化を広げた「ハイサワー」誕生の背景

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酒場で「サワー」といえば、まず爽やかなレモンサワーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。その普及に大きな役割を果たしたのが、博水社が手掛ける「ハイサワー」です。

この商品の誕生には、東京・中目黒にあるレモンサワー発祥の店として知られる「もつ焼き ばん」が深く関わっていました。当時、店で提供されていた、甲類焼酎を炭酸水で割って生レモンを搾って飲むスタイルに着目した博水社の社長(当時)が、「この味わいをもっと手軽に楽しんでもらえないか」と考えたことが開発のきっかけだったといいます。

こうして1980(昭和55)年に誕生したハイサワーは、炭酸の爽快感とレモン果汁の風味を手軽に楽しめる割り材として、「酒場だけでなく、家でも簡単に本格サワーが飲める」と支持され、家庭にも広く浸透しました。

ちなみに「ハイサワー」という名前は、「吾輩(わがはい)が作ったサワー」に由来するというユニークな説でも知られています。

割り材の存在感を高め、日本のサワー文化の広がりに大きく貢献したハイサワー。名店「ばん」とのつながりや誕生秘話、レモンサワー文化の歩みについては、ぜひ本編の対談記事をご覧ください。
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【詳しくはコチラ
レモンサワー発祥の店「もつ焼き ばん」で語る、焼酎「割り材」の噺

ホッピーやホイス、バイス、ハイサワーといった個性豊かな割り材たち。東京の下町を中心に育まれてきたその文化は、令和の酒場でも世代を超えて受け継がれています。それぞれの割り材に込められた歴史や開発者たちの思いを、ぜひ本編でひもといてみてください。
【意外と知らない焼酎の噺】バックナンバーはこちら▼
【意外と知らない焼酎の噺01】「焼酎って何?」その定義やルーツをお酒の専門家に聞く噺
【意外と知らない焼酎の噺02】「甲類焼酎の製造方法」を工場で学ぶ噺
【意外と知らない焼酎の噺03】いろんな「甲類焼酎」を飲み比べて味わいの違いを実感する噺
【意外と知らない焼酎の噺04】芋焼酎のつくり方を知り、味わいを楽しむ噺
【意外と知らない焼酎の噺05】麦焼酎の歴史とつくりを知り、味わいを楽しむ噺
【意外と知らない焼酎の噺06】焼酎の味わいを決める「樽貯蔵熟成酒」について宮崎・高鍋で学ぶ噺
【意外と知らない焼酎の噺07】「チューハイ」ってどんなお酒? その歴史や魅力を深掘りする噺
【意外と知らない焼酎の噺08】ホッピーミーナが語る! 焼酎のベストパートナー「ホッピー」の噺
【意外と知らない焼酎の噺09】レモンサワー発祥の店「もつ焼き ばん」で語る、焼酎「割り材」の噺
【意外と知らない焼酎の噺10】一子相伝で受け継がれる“幻”の割り材「ホイス」の噺
【意外と知らない焼酎の噺11】東京生まれ、 大衆酒場で人気の個性派割り材「バイスサワー」の噺
【意外と知らない焼酎の噺12】「強炭酸チューハイ」をつくるディスペンサーの秘密に迫る噺
【意外と知らない焼酎の噺13】「お茶割り」のプロに聞く「焼酎×お茶」組み合わせの妙を楽しむ噺
   

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