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秋から冬にこそ飲みたい!「ガリ酎」の噺

秋から冬にこそ飲みたい!「ガリ酎」の噺

秋も少しずつ深まり、スーパーの陳列棚や青果店の店先の彩りもガラリと変わってきました。その中でもこの時期ならではの存在が新生姜。今回は新生姜でおいしくお酒をいただくオススメの噺です。


生姜は一年中食べることができる食材のため、旬についてあまり考えることはないですが、実は秋こそ生姜の一番美味しい旬の時期。新生姜の柔らかくみずみずしい食感は、この時期にしか味わえないものです。生姜には、殺菌作用や体を温めてくれる「ショウガオール」という成分が含まれているので、季節の変わり目に体調を崩しがちな晩秋から冬にぴったりの食材。
今回は、お酒好きの方のために生姜を美味しく、楽しく味わう方法「ガリ酎」についてご紹介します。

「ガリ酎」のルーツは大阪・アメ村


近年、居酒屋や串カツ専門店で見かけることもある「ガリ酎」ですが、まだ飲んだ経験のない方のために説明すると、これは焼酎の炭酸割りにお寿司などについてくる「ガリ(生姜の甘酢漬け)」を入れたもの。
そのルーツは、大阪のアメリカ村(通称・アメ村)にあると言われています。

アメ村で飲食店を経営する店主が、ある寿司屋で出されたガリの美味しさに感動して、物は試しと酎ハイに入れて飲んだのが始まりなのだそう。
その美味しさは、瞬く間にひろがり、大阪の大衆居酒屋では定番メニューになっているだけでなく、大阪の串カツ専門店がチェーン展開したことをきっかけに、関東をはじめ他の地域にも広がりつつあるようです。
とはいうものの、「ガリ酎」は焼酎の炭酸割りにガリを入れただけのシンプルな飲み物ですので、ご家庭でも簡単に作って楽しむことができます。

ちなみに「ガリ」の語源ですが、“食べる時にガリガリとした音がするから”あるいは、“生姜を刃物で削る時にガリガリと音がするから”など諸説あるようです。

簡単だからこそ奥が深い「ガリ酎」


「ガリ酎」の作り方はいたって簡単。
よく冷やしたグラスに氷とガリを入れて、そこに焼酎と炭酸を入れるだけ。コツがあるとすれば、ガリの量と入れるタイミングです。
ガリを入れすぎると刺激が強く甘酸っぱくなるので、まずは薬味トングふたつまみくらいを目安に入れてみましょう。
入れるタイミングについては、氷を入れている途中にガリをサンドするように沈めるのがおすすめです。
グラスの底に詰めてしまうと飲み終わりに大量のガリが残ってしまって、残念な見た目になってしまいますし、最後に投入すると今度は飲み進めていくうちにだんだん味が薄くなっていってしまいます。
お店で飲む「ガリ酎」の魅力は、まさにこのガリと酎ハイの比率にあって、その店のスタッフが、ちょうど美味しく感じられるバランスで作ってくれるので常に一定の味わいが楽しめます。
一方で、ご家庭で作る際にも「自分好みのバランス」で作れるという魅力があります。
ぜひ、試行錯誤しながらあなただけのガリと酎ハイの黄金比を発見してくださいね。

まずは定番のたこ焼き×「ガリ酎」


大阪発祥の「ガリ酎」。大阪人が美味いと感じるこのお酒に合わせるなら、やはり大阪のソウルフードが好相性です。
たこ焼きのソースとマヨネーズのこってり感、トロッとした生地の後味を、「ガリ酎」の甘酸っぱさがリセットしてくれます。どこか駄菓子のような親しみを感じる取り合わせ、大人のおやつとしてもぴったりです。

後口さっぱり!天ぷら×「ガリ酎」


「ガリ酎」はほんのりと酸っぱく、切れ味のいいお酒なので、揚げ物とも相性抜群。
季節の天ぷらと合わせれば、カリッとした衣から滲み出る油にガリの甘酸っぱさが加わって、得も言われぬ味わいに。天ぷらは天つゆにつけても良いのですが、「ガリ酎」と合わせるなら塩がオススメ。グラスの中のガリもつまみながら飲み進めていくと、天ぷらの油にも飽きることなく美味しくいただけます。

生姜尽くしもまた楽しい!紅生姜天×「ガリ酎」


ガリはもともと、旬の短い新生姜を長持ちさせるために生み出された方法。実はガリ自体は、関東が始まりだそう。全く同じ考え方のもと、関西で生み出されたのは生姜を梅酢で漬けた「紅生姜」。今回は東西生姜文化のクロスロードをテーブルの上で再現。その2つを組み合わせて味わってみましょう。

大阪を始めとする関西では定番のお惣菜である紅生姜の天ぷら。紅生姜は串カツのネタでもおなじみですし、さつま揚げの具としても活躍しています。
同じ生姜で作った紅生姜天と「ガリ酎」が合わないわけがありませんが、これはちょっと上級者向け。生姜のピリリとした刺激が好きな方にはたまらない組み合わせです。

ガリ好きな方は、ガリづくりから始めてみましょう

前述したように、秋から初冬にかけては新生姜の旬。大量の新生姜がお安く買える時期でもありますので、「ガリ酎を飲んですっかりその美味しさに魅了された」という方は、ガリづくりから楽しんでみてはいかがでしょうか。

作り方は新生姜を買ってよく洗い、変色している部分をスプーンなどで優しくこそげ落とします。次にスライサーや包丁で繊維に沿って薄くスライスし、熱湯に入れて1〜2分湯がきます。湯がいた後の新生姜に塩をかるく振り、熱が冷めたら昆布だし、酢、砂糖、塩を入れた密閉容器に漬け込んで2〜3ヶ月待てば出来上がり。
「ガリ酎」を楽しむまでにちょっと時間はかかりますが、その分思い入れも深い、自分だけの味わいが楽しめるはず。
また、お店で飲む「ガリ酎」と味比べしてみるのも面白いですよ!

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