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香りと刺激を楽しむ薬味系酎ハイの噺

香りと刺激を楽しむ薬味系酎ハイの噺

2020,7,24 更新

夏の定番ドリンクと言えばさっぱりした味が魅力のレモンサワーですが、今年は自宅でひと味変わったさっぱり系酎ハイに挑戦してみませんか?

夏の定番ドリンクといえば、レモンサワー。
さっぱりとして飲み飽きない美味しさは料理との相性も抜群で、夏の食卓を爽やかで豊かなものにしてくれます。

ただこの時期、毎日のようにレモンサワーを飲んでいると、時折、変わったものが飲みたくなるのも事実。
最近では、生搾り酎ハイが人気を集めていますが、これらは食事と楽しむとなるとちょっと果実の甘さや香りが気になってしまうことも。

そこで、酒噺は料理に合う味わいを求めて、新しい酎ハイのスタイルをご提案。
今回紹介するのは、ずばり「薬味で作る酎ハイ」です。

薬味酎ハイって?

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薬味と言えば、生姜やネギ、しそにミョウガ、にんにくや、珍しいものでは食用菊などが思いつきますが、いずれも刺身などの生ものやクセのある食材の臭い消しとして用いられるような印象があります。
酎ハイの具材としてはなかなか想像しにくいものですが、実は静かにブームとなりつつあるのです。
その代表格と言えるのが「ガリチュウ」と「金魚」。

「ガリチュウ」は、寿司屋でおなじみの甘酢につけた生姜のスライス「ガリ」を使った酎ハイ。その発祥は大阪・難波のアメリカ村(通称・アメ村)であると言われています。
アメ村で居酒屋を経営する店主が、寿司屋で出会ったガリが美味しくて酎ハイに入れたのがきっかけなのだとか。

「金魚」は唐辛子と青じそを入れたプレーンな酎ハイのこと。
その始まりには諸説あるのですが、一説にはこちらも大阪に季節料理のお店を構える、とある有名女優さんが考案したものであるとのこと。

今回はこれら2つのメジャー薬味系酎ハイに加えて、身近な薬味を使って気軽に味わえる、新しい酎ハイを探っていきます。

まずはメジャーな2つの酎ハイ

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一つ目は先述の「ガリチュウ」。
ガリをグラスの下に薬味トングで2掴みほど敷き、その上から氷をたっぷりと入れて極上<宝焼酎>と炭酸を注いだら、仕上げにガリをひとつまみグラスに浮かべて出来上がり。
ガリの甘酸っぱさと香りが、はじける炭酸の泡とともに鼻をくすぐります。

飲み進めてガリの刺激に慣れてきたら、マドラーなどでガリを押して絞ってあげると、香りと甘みが濃厚になり、さらにすっきりとした生姜の香りが引き立ちます。
自分の塩梅で味の濃さ、香りの高さを決められる、遊び心ある酎ハイです。

甘くて刺激的な「ガリチュウ」と合わせる食材は、生姜の刺激に合う揚げ物などが最適。
ハムカツやメンチカツ、コロッケなどと一緒にいただくと、下町の大衆食堂さながらの雑多で楽しい気分を味わえますよ。
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続いては「金魚」。
グラスに氷を入れた後、側面に青じそを立て、乾燥させた赤唐辛子を2本ほど投入。そこに極上<宝焼酎>と炭酸を注いだら完成です。

しその青と唐辛子が、金魚鉢を泳ぐ金魚のように見える可愛らしい酎ハイで、口当たりはあっさり。唐辛子の刺激と青じその瑞々しい香りが控えめに広がる、なんとも夏らしい一杯です。
タネを抜いておくと唐辛子の刺激は柔らかに。反対に辛さと唐辛子の風味を堪能したい場合は数日唐辛子を焼酎に入れておき、この焼酎ごと酎ハイにすると本格的な味わいになります。

薬味とともに焼酎の甘さや香りを味わうこの酎ハイには、同じく素材そのもので勝負する肴がオススメ。
今が旬の枝豆や焼きそら豆と合わせると、酒と肴がお互いを磨きあって、雑味のない素材本来の美味しさに気付くことができますよ。

酒噺推薦の薬味系酎ハイ3種

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ここからは、酒噺スタッフが試して特に好評だった薬味系酎ハイをご紹介します。

一つ目は「山椒酎ハイ」。
近年では日本産の「ジャパニーズ・クラフトジン」に山椒が使われることもあり、お酒と山椒の相性は抜群です。
極上<宝焼酎>に、木の芽(山椒の葉)と山椒の実、それから粉山椒をトッピングしました。

鼻をグラスに近づけた瞬間、感じる山椒の痺れる香り。
初夏の山にいるような爽快な香りと、舌先にピリリとくる刺激がたまりません。
今回は、いわば山椒のオールスター出演でしたが、もちろん、木の芽・山椒の実・粉山椒のいずれか一つでも十分美味しく仕上がります。

刺激的で香り豊かな「山椒酎ハイ」と楽しむなら、こってりとした料理が適役。
鶏モモの照り焼きやうなぎ、タレの香ばしい焼き鳥や、レバーなどのホルモンの濃厚さを、すっきりとまとめ上げ食を進めてくれること請け合いです。
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薬味の中でも独特の香りが特徴のミョウガ。こちらも見た目、味ともにお酒と好相性です。
ただし生のミョウガは少しアクが強いので、「ミョウガ酎ハイ」にするなら甘酢漬けのものがおすすめ。
ミョウガの甘酢漬けと一緒につけ汁をグラスの底に注いだら氷を上に乗せ、極上<宝焼酎>と炭酸をゆっくりと静かに注ぐと、きれいなピンク色のグラデーションが現れます。
同じ甘酢漬けではあるものの、味はガリチュウとは大違い。甘酸っぱいお酢と目の覚めるようなミョウガの風味が持ち味です。

どこか健康的なイメージの「ミョウガ酎ハイ」。飲みながらミョウガをつまむのもおすすめです。
すでにお酒と肴が揃っているような一杯ですが、もちろん料理と合わせてもいいものです。イワシのみりん干しや野菜の炊き合わせなど、コク深く甘辛い食材や魚介と合わせると、爽やかなお酢とミョウガの香りが引き立ちます。
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酒噺のスタッフ一押し、薬味系酎ハイの真打といっても過言ではないのが「わさび酎ハイ」。

薬味おろしでおろした小さじ半分ほどのわさびをグラスに入れ、極上<宝焼酎>と炭酸を入れて軽くステアします。
一見、ミスマッチな組み合わせのように見えますが、口に運んだ瞬間のツンとしたわさびの辛味が焼酎と炭酸によって巧みに和らげられており、舌の心地はどこまでも清涼で味わい深いもの。
単体ではきついわさびも、酎ハイにすることで一つの食材としておいしく味わえます。

今回は本わさびを使いましたが、もちろんチューブのわさびで代用も可能です。ただしその時は、よく見かける練りわさびより、実が入っている刻みわさびを選ぶとより本格的な味わいになりますよ。

肴は魚介や脂の強いお肉などと味わうとこの酎ハイの真価がわかります。
今回は炙りしめ鯖をチョイスしましたが、マグロでも和牛でもお好きなものと合わせてみてください。

まだまだあるかも!薬味系酎ハイ!

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薬味と言うとどうしても料理の脇役のような印象を持ってしまいますが、酎ハイという舞台では堂々たる主役となってくれます。
酎ハイに使う具材のチョイスは無限大。
今回紹介したもの以外にも、薬味や野菜などを使った目新しい酎ハイがどんどん生まれてきています。それらを探しに、居酒屋の暖簾をくぐってみては?
また、薬味はスーパーなどでも手軽に手に入りますから、探究心旺盛な方は、ぜひご自身で新たな酎ハイの味を開拓されてみるのもいいですね。


▽今回使用したお酒はこちら
・極上<宝焼酎>
https://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/takarashochu/

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