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“つくり手”の願いが実を結んだ唯一無二の“京檸檬サワー”の噺

“つくり手”の願いが実を結んだ唯一無二の“京檸檬サワー”の噺

2022,7,29 更新

「酒噺」で、以前お話を伺った「京檸檬プロジェクト協議会」が生産した希少なレモン「京檸檬」を丸ごと使用して造った、“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”が完成しました。

昨年酒噺で公開した、京都に生まれる新しいブランドレモン「京檸檬プロジェクト」の噺では「京檸檬プロジェクト」の取り組みや、「京檸檬」に懸ける想いをご紹介しています。
この度ようやく念願の商品化に至りましたので「京檸檬プロジェクト」の皆さんから、商品に込められた想いと誕生秘話についてお伺いしました。

2022年7月15日の新商品発表会でお披露目されたのが、その名も、“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”。
京都府内の各所にある耕作放棄地などを活用しながら育てられたレモンが無事収穫を終え、遂にレモンサワーとして商品化されたのです。

「京檸檬プロジェクト」とは?

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農業人口の高齢化や担い手不足によって生じてしまった耕作放棄地などを再活用し、京都発のブランドレモンを作り、根付かせることを目的として2018年に始まったプロジェクトです。農家の方々だけでなく、宝酒造を始めとしたメーカーや加工業者などが参画することで、生産から販売まで一貫したルートを作り出しているのが特徴。
2022年7月時点では京都府下26ヶ所でレモン栽培が行われています。

今までにないレモンサワーを生み出す、全力を傾けた宝酒造の挑戦

まず製造を担当した、宝酒造 商品第一部長の吉田隆裕さんにお話を伺いました。
吉田さんは「京檸檬プロジェクト」の発起人の一人で、発足当初より商品を製造するという立場から支援を続けています。

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吉田さん:“新しいブランドレモンの立ち上げ”、と口で言うのは簡単ですが、レモンは苗を植えてすぐ育つものではありません。京都の土地に合った栽培方法を確立するまでに試行錯誤を重ねなければいけないですし、満足できる収量が得られるまでに数年かかることも考えられます。「京檸檬プロジェクト」が生産者から加工業者・メーカーまでを巻き込んでいる理由はそこにあるんです。プロジェクトでは、農家さんが収穫したレモンを全て購入する仕組みができています。満足のいかない出来や収穫量にバラツキがあっても、全て購入することで農家さんは売り上げを確保でき、レモンを作り続けられる。もちろん、我々加工・製造・販売を行う立場としても、国産のレモンが少しでも多く供給されることは大変助かります。

―2018年から4年間という、試行錯誤の期間が生んだ京檸檬の味は?
吉田さん:グリーンレモンの芳しい香りと、やわらかな酸味の果汁、ほろ苦い皮の美味しさなど、非常に魅力的なレモンだと思います。今回は、この「京檸檬」の個性を活かすために、宝酒造の持つサワーづくりのノウハウ・技術を全て注ぎ込みました。
通常のレモンサワーはレモンの香料を使うことが多いのですが、 “寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”は、一切香料を使用していません。
その代わり、「京檸檬」の香りや味わいを再現するために、レモン果汁だけでなく、果皮・種に至るまで、レモンの全てをペーストやエキスとして使い切りました。これは加工も京都で行うため、収穫後すぐ鮮度の高い果実を使用できる「京檸檬」だからこそできる魅力です。また海外産のレモンと違い、長距離移動の際のポストハーベスト(収穫後のカビや虫の発生を防ぐ農薬散布)の心配もいりません。一度飲んでいただければ分かると思いますが、本当にグリーンレモンを丸ごとかじったような、今までにないサワーができたと自負しています。

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吉田さん:また、このレモンの個性に合わせる焼酎選びにもこだわりました。
私たちは多彩な果実のサワーを手掛けるメーカーですから、様々なノウハウがあるのですが、あえてゼロベースで、「京檸檬」と最高の相性となるアルコールを選ぶことにしたんです。当社が保有する、約85種類・約2万樽の「樽貯蔵熟成酒」から厳選し、ほのかに甘くまろやかで、レモンの甘味や苦味をしっかりと受け止め、豊かに膨らませてくれる味わいに仕上げました。

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さらに、“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”には、農家の皆さんと消費者を結ぶ、とっておきの仕掛けとして、生産者さん直筆のメッセージがプリントされたラベルを使用しています。ラベルは14種類あり、1箱にランダムに入れています。


―商品の売上はどのように有効利用するのですか?
吉田さん:商品の売上の一部をレモン苗木500本分の購入費用として寄付し、「京檸檬プロジェクト」のさらなる発展に貢献したいと思っています。この京檸檬サワーの発表を通じて、新しい農家さんや企業がプロジェクトに参画し、さらに大きな取り組みとなることに期待したいです。
―今後のプロジェクトとの関わりは?
吉田さん:本来、我々メーカーが果実の産地化の初期段階から関わることはありませんが、今回は産地ができた後の出口を見据えて、メーカーが最初から参加した点に大きな違いがあります。元々、宝酒造には「寶CRAFT」のような、地方の素材を活かしたチューハイをつくる技術と、地産地消による地域貢献モデルがありました。レモンの生産量次第にはなりますが、ゆくゆくは“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”も、寶CRAFTの一員となるような、たくさんの方に「京檸檬」を知っていただけるような形で販売ができるようになれば良いなと思います。

「京檸檬プロジェクト」の努力の結晶がついにお披露目!

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記者会見当日の様子
“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”の会見には、「京檸檬プロジェクト」に携わった、生産者や加工業者、そして宝酒造のスタッフが参加しました。

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京檸檬プロジェクト協議会 代表理事 京都水尾農産の村上和彦(むらかみ・かずひこ)さん
温暖地域の作物であるレモンは、京都の寒さ厳しい冬に弱いため、黄色く完熟した状態ではなくあえて青い状態で収穫しています。「京檸檬」の特徴でもある、そのフレッシュな香りをサワーに活かした、唯一無二のレモンサワーが誕生したことを報告しました。

当日は、記者の方々からも、多くの質問が寄せられ、記者会見の最後に行われた試飲会では、農家の方々も、記者の皆さんも一様に「ほのかな皮の苦味といい、爽やかさといい、確かに今までにない味だ」と、頷きながら味を確かめていました。

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京檸檬プロジェクトの皆さん

まるで「京檸檬」そのもの、生産者も唸るその味わい

記者会見後、生産者を代表して、久御山地区生産者代表の村田農園 村田正己(むらた・まさみ)さんと、加工業者である株式会社日本果汁 河野聡(かわの・さとし)さんに、“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”について話を伺いました。
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村田さん:驚きました。私たちが育てた京檸檬の味がしっかりと味わえて美味しいです。
私はお酒がそれほど強くないのですが、これはスルッと飲めてしまう。そのままでも美味しいですし、氷を入れても香りが薄くなりませんね。
また、焼肉や焼鳥みたいな肉料理とも合いそうですね。私の作ったネギとも合わせてみたいです。

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河野さん:一般的なレモンサワーは、レモンの酸味と香料の香りが立つ単調な味のものが多いのですが、“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー”の味は本当に深いんです。苦味や旨味、酸味、いろいろな味わいがあって飲み飽きませんね。今回の商品開発にあたって、皮のペーストやエキスづくりに関して特別なオファーを宝酒造さんからいただきましたが、頑張って応えた甲斐がありました。


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村田さん:農家をやっていると、消費者と繋がることはほとんどありませんからね。世の中には加工や商品化までを行う農家もいるのですが、それはほんの一握りですから。こうした形で、私やプロジェクトの仲間の思いを届けられるのは感無量です。
もっと生産量が増えて、軌道に乗ったらいつかコンビニの冷蔵庫にこのサワーがずらっと並ぶかもしれません。そうしたら、みんなに自慢できますよ。

河野さん:次に繋げると言う意味でもいいアイデアですよね。レモンを育てるのは最低でも3年以上かかります。丁寧に育てた生産者さんの思いや物語に共感してくれる人が増えれば、プロジェクトへの賛同の声も大きくなりますし、そうなれば農家さんの活躍の場ももっと増えていくはずです。それに、宝酒造さんのクラウドファンディングでの売上の一部を使って、新しいレモンの苗木の購入も予定されていますから、これからさらに「京檸檬を作りたい」という新規就農者さんや、「もっと京檸檬の商品を味わってみたい」という消費者さんが増えていくかもしれませんね。


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▽寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー
https://www.takarashuzo.co.jp/news/1187829_1999.html

Makuake(マクアケ)購入サイト
https://www.makuake.com/project/takara/

“寶「FARMER's STORY」京檸檬サワー” 330㎖x12本 (限定1000セット)は、2022年7月15日よりクラウドファンディングサービスサイト「Makuake 」にて予約販売を開始しています。商品のお届けは10月を予定しています。
この機会にぜひ京檸檬を丸ごと使ったレモンサワーの味をお確かめください。

※予約受付期間:2022年7月15日(金)~9月30日(金)
※販売目標数量達成次第、受付終了


▽京檸檬プロジェクトについての過去記事
京都に生まれる新しいブランドレモン「京檸檬プロジェクト」の噺
   

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