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レモンサワーの次はこれ! “お茶割り”の噺

レモンサワーの次はこれ! “お茶割り”の噺

2019,1,4 更新

焼酎の飲み方は、水割り・お湯割りにロック、ハイボールやストレートなどが定番。ここまで読んで「お茶割りは?」と思ったあなたは、もしかして関東圏にお住まいではありませんか?
関東ではメジャーな、焼酎を烏龍茶や緑茶で割る「お茶割り」ですが、実は関西ではあまりメジャーではない飲み方なんです。
そのお茶割りが、今東京でオシャレにおいしく進化を遂げつつあると聞いて、モデルの井上理恵(いのうえ・りえ)さんととともに、情報の発信源となっているお店を訪問しました。店の名は「茶割(ちゃわり)」。レモンサワー・フルーツサワーが人気を博した2018年に続き、今年新たなブームが到来するかもしれないその魅力に迫ります。

100通りのお茶割りが楽しめる!?

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東急東横線の学芸大学にある「茶割」はその名の通り、お酒のお茶割りをメインに据えたお店で、自慢はなんと100種類もあるお茶割りのメニュー。


用意されているお茶は、煎茶・番茶・ほうじ茶・アールグレイ・玄米茶・さんぴん茶・蕎麦茶・阿波番茶・抹茶にその時々変わる限定茶の全10種類。


これを、甲類焼酎をはじめとした10種類のお酒と合わせるので、10×10で100通りというわけです。オープンは2016年9月。カウンターメインの気軽な店内で、本格的なお茶を使ったお酒が飲めるとあって、多くのファンを集める人気店となっています。

お茶割りメインのお店をつくった理由とは?

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「茶割」のオーナーを務めるのは、多治見智高(たじみ・ともたか)さん。



お酒をお茶で割るこのスタイルの店を立ち上げたきっかけについて、「この店を作ろうと思ったのは、当時好きだった女性がお茶割り好きだったからなんです。私は焼酎が苦手だったのですが、彼女に付き合ってお茶割りを飲んでみるとこれがすっきりとして美味しかった。ただその頃はお茶割りというと、昔ながらの大衆酒場で、焼酎をペットボトルのお茶で割るというスタイルがほとんどでした。それで、“もっと美味しいお茶で割ったらどうなるんだろう?”と思ったのが、この店を作ったきっかけです。あとお茶と親しみのある生活をずっと送ってきたことも大きいですね。子供のころ、母が毎日玄米茶を淹れてくれていたのですが、それが大好きでした。」と多治見さんが話してくれました。



「茶割」で使うお茶は、全て店内で丁寧に淹れられたもの。カウンター越しに見えるショーケースには、お茶の種類ごとにラベルを打たれたガラスの瓶が色とりどりに並んでいます。
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おすすめのお茶割りの組み合わせを聞いてみました!

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【井上さんもマス目のメニューを見て、どのお茶割りにするか迷っていました】

多治見さんのおすすめは、甲類焼酎と玄米茶の組み合わせ。
「当店では甲類焼酎を2種類使用しているのですが、ほのかに甘い味わいがする宝焼酎『純』と玄米茶の組み合わせは、玄米茶の香ばしさをお互いに引き立てあって美味しいですね。他にも女性に人気なのはアールグレイ、定番であれば煎茶や沖縄ではメジャーなさんぴん茶、注文をいただいてから点てる抹茶もなかなか人気なんですよ」とのこと。


おすすめの組み合わせを聞いたところで、話はお料理へ。



実は「茶割」にはもう一つ100通りの組み合わせが楽しめる食べ物があるのです。それは唐揚げ。10種類の鶏肉の部位を10種類の味わいで堪能でき、さっぱりとしたお茶割りとも好相性。ほとんどのお客さんがお茶割りと一緖に楽しんでいます。
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【定番のものからわさびといった変わり種までお茶割り同様選べる100種の唐揚げ】

食中酒としてぴったりなお茶割り

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お話を聞いているうちに、井上さんの前にお茶割りが運ばれてきました。



「普段居酒屋でウーロン茶割りなどを飲むことはありますが、これは別物ですね。香りもいいしスイスイ飲めちゃいます。」(井上さん)
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また人気の唐揚げも出てきたので、お茶割りと唐揚げの相性を試してもらうと「ジューシーな唐揚げの油もさらっと流してくれるので後口もくどくないし、食中酒にぴったりですよ。」とのこと。
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多治見さんもその言葉に「もともと私たちって、毎日のようにお茶を飲んでいますからね。食事中でも飲む人が多いですよね。だから食事に合わせるにはぴったりだと思うんですよ。それに、私もそうですけどお酒好きの人って意外と健康を気にするんです。お茶割りなら、お茶自体が健康によいとされていますし、普通に飲むよりもちょっと身体に気を使っていると思えますよね」(多治見さん)

人気が高まるお茶割り、まずは気軽に試してみよう!

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いわばジャパニーズカクテルともいうべきお茶割りですがその可能性はまだまだ広がっていくと多治見さんは語ります。


「世界中にはいろいろなお茶があります。それこそ香りもさまざま、甘くして飲む地域も沢山ありますし、塩を入れるなんてこともあります。さまざまな飲み方をされているお茶は、焼酎だけでなく洋酒とも相性はいいと思います。私の店でもこれからいろんなお茶割りを提供していけたらいいですね。例えば、今お店で提供しているものは、タイの“アンチャンティー”、別名を“バタフライピー”とも言います。これはアントシアニンを含んだ真っ青なお茶で、爽やかな酸味と香りがあって女性にも人気なんですよ。」(多治見さん)
※2018年11月取材時点の情報のため、限定茶は異なる可能性があります。
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食事と合わせるのにも最適で、香りもよいお茶割り。これからさらに人気が高まっていきそうです。

お茶割りの素晴らしい点は、誰でも気軽に作れるというところ。


自宅で楽しむのならペットボトルなどのお茶でもOK。コンビニに行けば色も香りも味もさまざまなお茶がずらりと並んでいます。その中から貴方好みの、お茶割りを探してみるのも一興ですよ。また、お茶だけでなくお酒にもこだわってみるのも楽しいもの。初めての方はまず、クセの少ない甲類焼酎から始めるのがオススメです。皆さんも、今宵の晩酌はお茶割りにしてみませんか?


そして手軽な、お茶割りの楽しさやおいしさに目覚めたら、次はぜひ学芸大の「茶割」へ。2019年2月には目黒でも新しい店舗が開店予定。きっと皆さんの想像を大きく上まわる一杯に出会えるはずですよ!

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<取材協力>

茶割(ちゃわり)
営業時間: 19:00~翌3:00 (料理L.O. 翌2:00 ドリンクL.O. 翌2:00)
定休日:なし
住所:東京都目黒区鷹番2丁目20-19 そしある学芸大 2F 右
HP:https://chawari.tokyo
※取材データは2018年11月時点
   

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