酒噺 ~もっとお酒が楽しくなる情報サイト~

【大阪・TORA鶏YA】情熱のこもった地鶏料理とサワーを楽しむ噺

【大阪・TORA鶏YA】情熱のこもった地鶏料理とサワーを楽しむ噺

2022,9,16 更新

新型コロナウィルスの影響で大きな影響を受けた飲食店でも、徐々に復活の兆しが見え始めています。今回紹介するのは、近松門左衛門の浄瑠璃「曽根崎心中」の舞台となった大阪、霰 天神社(つゆのてんじんじゃ・通称お初天神)の参道にある、「TORA鶏YA」(トラトリヤ)。
料理人の熱意が感じられる上質な鶏料理と、サワーの相性を確かめにモデルの伊藤綾美さんが伺いました。

宮崎で惚れ込んだ本場の地鶏料理を大阪にも

 (7608)

大阪メトロ 東梅田駅から目と鼻の先にある、お初天神参道ビル。
その一階にあるのが今回訪問した備長炭と宮崎地鶏専門店「TORA鶏YA」。本場宮崎の味を、大阪で再現しようと奮闘する経営姿勢で着実に人気を集め続けているお店です。
 (7610)

(左)一階カウンタースペース   (右)二階テーブル席スペース
店舗のガラス戸をあけると、ほのかに炭の香り。一階はカウンターのみのコンパクトな作りで、二階は半個室もあるやや広めなスペースとなっています。
 (7612)

暖簾を上げた綾美さんに、「お待ちしていました」と声がかかります。
声の主は、スタッフの小林稔博さん。料理長と共に厨房を切り盛りする料理人です。
 (7617)

「大阪なのに宮崎地鶏のお店なんですか?」と綾美さん。確かに大阪の玄関口、梅田で宮崎の地鶏専門店というのは、珍しい。

小林さん:「そうなんです。実はもともと料理長が無類の鶏料理好きで、宮崎を訪れた際にそこの地鶏料理のおいしさに感動して、“この味を大阪にも是非伝えたい!”と実感したのがきっかけなんです。その後、宮崎に何度も足を運び、鶏料理を学び、この店をオープンしました。」

直送の新鮮な地鶏だからこそ出せる、鳥刺しの香りと甘味

綾美さん:「じゃぁ、宮崎の本場仕込みなんですね。食材も宮崎のものを使っているんですか?」

小林さん:「はい。特に鶏は本当にこだわっています。営業日の朝に〆た※地頭鶏(じどっこ)を宮崎から直送しています。地頭鶏は江戸時代から宮崎で育てられてきた地鶏で、肉質が柔らかで、旨味もたっぷりなんです。現地で適切かつ衛生的にさばいているので、お刺身としても安心して食べられるんですよ。」

※地頭鶏は昭和18年に天然記念物に指定されており、現在宮崎で飼育されているのは地頭鶏のオスをベースにした交配種です。
 (7618)

早速、新鮮だからこそ食べられる、お刺身からいただきます。モモ、砂肝、レバー、心臓、ささみと種類豊富。一つひとつの個性が生きるように湯引きや炙りなどの仕事をこらし、切り方にも工夫した丁寧な包丁仕事です。

綾美さん:「モモは、コリッとした皮目でジューシーだし、ささみはモチモチ、砂肝はざくっとした食感で香りも甘く爽やか。レバーがとろりとして濃厚、心臓も繊維が締まっているのに柔らかく、甘味が感じられますね!同じ鶏でここまで食感も味も違うのが驚きです。」

この繊細な味わいを壊さないよう、合わせるお酒は宝焼酎を炭酸で割ったシンプルなプレーンサワー。

綾美さん:「強い炭酸が鶏の香りと旨味を口内で広げてくれますね。濃厚な鳥刺しの味わいには、シンプルなサワーが相性ピッタリ!」

大迫力のレモン酎ハイと、定番ながら絶品の焼き鳥

続いては焼き鳥をいただくことに。
 (7622)

備長炭の炭火でじっくりと焼き上げていきます。1階のカウンター席では目の前で自分の焼き鳥が仕上がっていく様を、煙の香りと共に味わえます。
 (7624)

ライブ感のある調理シーンを楽しむことしばし。「お待ちどうさまです」と声がかかり、カウンター越しに焼き鳥が到着。
 (7626)

綾美さん:「刺身は部位による食感の違いを楽しめましたが、焼くとまた地鶏の味や個性が楽しめますね。部位ごとの味わいもそうなんですが、特につくねが絶品ですね。軟骨が入って、コリコリとした食感も楽しいですよ!」

力強い味わいの焼き鳥には、パンチの効いたサワーがピッタリ。
大容量でレモンの輪切りがぎっしり浮かぶ、ボウルに入った丸ごとレモン酎ハイをチョイス。鶏料理を囲んで、みんなでお酒をワイワイと楽しんでほしいとはじまったこのメニュー。4〜5人前はあろうかというレモンサワーを、ボウルから柄杓でグラスへと注いでいただきます。

綾美さん:「このお酒の提供の仕方は…すごい迫力ですね。甘酸っぱくて、フレッシュなので、焼き鳥の脂もすっきりと流してくれます。鶏肉とレモンサワーは、定番の組み合わせですね」。

炭と炎と鶏肉が生み出すおいしさ!名物 地鶏炭火焼き

 (7629)

焼き鳥を堪能していると、綾美さんの前のカウンターで突如大きな火柱が上がります。
脂の焦げる香ばしい香りが上がると、この店の名物である地鶏炭火焼きが登場。
 (7631)

小林さん:「宮崎地鶏の代名詞とも言えるメニューですよね。豊後の備長炭と親鳥(卵を産まなくなった鶏)をつかって本場の味を再現しました。親鳥は若鶏と比べると肉は硬いんですが、その歯応えがたまらないですよね。何よりぎゅっと詰まった旨味は、親鳥にしかない魅力です。ぜひ召し上がってください。」

綾美さん:「これは、めちゃくちゃ美味しい。真っ黒なのに焦げ臭くなくて、こりこりっとした歯応えもすごくいいですよ!」

より完璧を目指して、進化し続ける宮崎地鶏料理

 (7634)

「まだまだ、お店は1年目ですから、もっともっとできることはあると思うんです」と小林さん。こだわりの地鶏と備長炭を揃え、本場さながらの料理を提供する「TORA鶏YA」。
これからも、現地宮崎の地鶏料理を取り入れながら、メニューもサービスも発展させていきたいと、思いを語ってくれました。

「おいしかったです!また来ます」という綾美さんに「これから、寒くなってくると白肝がおいしくなってきます。本当におすすめですから、ぜひいらしてください。白肝や希少な部位の入荷はInstagramでお知らせしますので、いらっしゃる際にはご確認を。」と声をかける小林さん。

コロナにも負けず、自分の惚れ込んだ料理を磨き上げる料理人のいる「TORA鶏YA」。
「うまい鶏肉とうまい酒を心ゆくまで楽しみたい!」という方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


焼き鳥 備長炭と宮崎地鶏専門 TORA鶏YA
 (7637)

住所:大阪府大阪市北区曽根崎2-5-23 お初天神参道ビル
営業時間:月~金  16:00〜23:00 (LO22:30/土日 15:00〜23:00 (LO22:30)
定休日:不定休
Webサイト:https://toratoriya.owst.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/toratoriya_umeda/


▽料理と一緒に紹介したお酒はこちら
宝焼酎
   

\この記事をシェア/

  • twitter
  • facebook

関連記事