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お酒と楽しむ読書 “飲める本”の噺

お酒と楽しむ読書 “飲める本”の噺

お酒を楽しむ時のお供は美味しい肴や料理が定番ですが、たまには「読書酒」なんて粋な楽しみ方もいかがですか?

お酒のお供といえば美味しい肴が定番ですが、中にはシガーや甘味などちょっと変わったものでお酒を楽しむ方もいます。
そんな料理とは違う酒のつまみで、酒噺がおすすめしたいのが「読書」。
酒場で読書というと、怪訝な顔をされる方もいるかもしれませんが、意外と酒場で本を嗜むという方も多いようです。

そこで、今回は「酒と一緒に楽しみたい本」をピックアップしてご紹介。
読んだらきっとみなさんも、お気に入りの一冊をカバンにしのばせてふらりと馴染みの居酒屋へ出かけたくなるはずですよ。

今回、酒噺の舞台となったのは大阪・なんばの味園ユニバースにあるBAR「マンティコア」。関西では知る人ぞ知る名バンド「赤犬」のメンバーにして、同店舗ビルを舞台にした映画「味園ユニバース」にも出演する、リシュウさんが経営するお店です。

酒が飲める本

酒を飲む時にどのような本を読むか。もちろん、これは人それぞれ。
スピリッツにハードボイルド小説、カクテルに恋愛小説、時にはバーの片隅でSFの世界へ思いを馳せるのも楽しいものですが、今回の切り口は、思わず「あの酒が飲みたくなる本」。思わず唾がこみ上げる、美味しい文章を楽しんでみましょう。
焼酎ハイボールが飲みたくなる!?
『絶滅食堂で逢いましょう』 なぎら健壱 (徳間書店)

下町酒場探訪の雄と言えば、やっぱりこの方、なぎら健壱氏。
『絶滅食堂で逢いましょう』はなぎら健壱氏が東京の大衆食堂と酒場を訪問した記録。
気取らず、肩肘張らず、素直に楽しめる下町の笑顔あふれる大衆食堂の昭和レトロな味わいの数々、そしてそこで働くおかみさんやお姉さん、酒好きの常連さんとのふれあいがギッシリと詰まっています。この本と一緒に飲むなら、やはり大衆酒場の味・タカラ「焼酎ハイボール」なのですが、読んでいるうちになぜか無性に人恋しくなってしまうのが困ったところ。
読み終わった後、ふらりと普通電車に乗って、駅前の小さな食堂の暖簾をくぐりたくなります。
レモンサワーに合わせるなら?
『ホルモン焼きの丸かじり』『焼き鳥の丸かじり』 東海林さだお (文藝春秋)

『アサッテ君』など新聞連載マンガでもおなじみの東海林さだお氏の、ご存知「丸かじりシリーズ」。
40作以上を数えるこのシリーズは、焼き鳥、ホルモン、丼もの、ラーメンやうなぎ、果物やデザートまで、あらゆる食べ物のよしなしごとを切り取ったエッセイです。
このシリーズの何が素晴らしいかと言えば「どーでもいいこと」を真面目に論じているところ。夜中のラーメン屋の哀愁も、バナナの形状に感じる気配りも、うな重に箸を入れる順序も、本当にどーでもいい、なのにその何気なさにいちいち頷き、あるいはふとした拍子に箸を持つふりなどして「はて、自分だったらどこから入れるかしら?」などと思えてしまうのが魅力。
この本を読みながら楽しむなら、どんな料理にも合わせやすいレモンサワーがおすすめです。

ただし、この本に最もおすすめのシチュエーションは長距離移動。
出張帰りの新幹線などに乗る前、この本を書店で手に入れて、タカラcanチューハイ<レモン>と一緒に楽しむべし。軽妙な語り口でするする読めてしまうこのシリーズとcanチューハイは、長距離移動で時間を潰すのにぴったりなのです。
日本酒が消えていく名文&名レシピ
『酒肴日和』 池波正太郎 (徳間書店)

池波正太郎氏といえば、人気時代小説『剣客商売』や『鬼平犯科帳』で有名ですが、小説家としての顔とともに文人屈指の食通でもありました。
実際にその小説の中には、江戸時代の風俗に即した料理や調理シーンがこれでもかと描かれ、ページをめくるごとに思わず生唾が湧き出してきます。
そんな食に通じた池波正太郎氏が記した、数多くの食にまつわるエッセイからお酒好きにぴったりなものを選りすぐったのが『酒肴日和(しゅこうびより)』。
この本に合わせるのはやはり日本酒。上撰松竹梅は、これからの季節、ぬる燗にしても美味しくいただけます。

アワビの貝殻を鍋にした合鴨のすき焼きに、蛤の出汁がたっぷりと出た湯豆腐、大トロを淡い調味でさっと温め煮端を頬張るねぎま鍋、江戸から昭和にかけての、外連味のない本物の味を再現したレシピは、その文章だけで日本酒がいくらでも進んでしまいますよ。

正しい酔客になるための本

本は人生の教科書、古代から現代まで数限りない酒好きがその魅力を本に残してきました。ここでは、手に取りやすく読みやすい、酒好きの教本となる2冊をご紹介します。
他人事か、納得か
『ぜんぜん酔ってません』 大竹聡 (双葉社)

お酒を嗜むからには、正しく楽しく酔いたいものです。
ただし、人の不幸は蜜の味なんて言葉もありますから、建前は教訓として、本音は酒の肴として、他人の酒の上での失敗を眺めてみるのもいいものです。

お酒好きにとっては伝説的な雑誌『酒とつまみ』の編集長、大竹聡氏のエッセイ『全然酔ってません』は大竹氏の痛飲&快飲の記録。
終電を逃して家まで4時間歩いたり、酔っ払って電車を乗り過ごすと言った酒の上での失敗談だけでなく、時には酒が結ぶ男同士の友情や、ちょっとほろ苦い出会いと別れについても綴られた本書は「あるある」「こうはなるまいぞ」や「お酒って、やっぱいいなぁ」が交差する快作。

くいっと飲むと、胃にほんのり火が灯る香り豊かな全量芋焼酎「一刻者」とともに、家などでじっくり腰を据えて読みたい一冊です。
家なら、寝過ごすことも乗り過ごすこともありませんからね。
酒好きとはかくあるべし
『対談美酒について: 人はなぜ酒を語るか』 開高健・吉行淳之介 (新潮社)

昭和を代表する無頼な文豪・吉行淳之介と開高健の対談。
酒好きとはこうありたいと思う、博識で適度に猥雑(わいざつ)で、魅力たっぷりの2人の対話からは、世界各国の酒、昭和の酒文化や酒場でのジョークがこれでもかと飛び出します。
新宿の酒場に、芥川賞の時計を置いていく豪胆な吉行淳之介と、壁に映る影法師を相手に飲む開高健。
飲み方は違えど、ともに味のある酒好きの姿がありありと見えてきます。

世界中の銘酒が登場する本書ですが、その中にこんな一節があります。

「極上といわれるものには全部共通した性格が一つある。それは水に似ている。特に喉を通っていく時に似てくる。いくらでも飲める」(開高健)。

極上<宝焼酎>の、さらりとしたシンプルな香りと味わいにその真髄を求めながら、ページをめくってみるのも面白いかもしれませんね。

あなたの好きな一冊は?

グルメや酒の本はそれこそ無数に発行されています。
その中で、ページをめくる手が止まらなくなる本、読み終わったら興奮して喉が渇いているような素敵な本はまだまだたくさんあるはず。
あなたもお気に入りの一冊を探しに、居酒屋の前にまずは本屋へ出かけてみませんか?

<取材協力>

BAR「マンティコア」
住所:大阪府大阪市中央区千日前2丁目3−9 レジャーシティー味園ビル 2F
営業時間:20:00~3:00
定休日:不定休

▽読書と紹介したおすすめのお酒はこちら

・タカラ「焼酎ハイボール」<ドライ>
https://shochu-hiball.jp/lineup/original.html

・こだわりのレモンサワー用<宝焼酎>
https://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/lemonsour/

・上撰松竹梅
https://www.takarashuzo.co.jp/products/seishu/shochikubai/

・全量焼酎「一刻者」<赤>
https://www.ikkomon.jp/seihin/

・極上<宝焼酎>
https://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/takarashochu/

▽読書とお酒が楽しめるこんな噺もどうぞ

・実践者は意外と多い?読書酒の噺
https://sakabanashi.takarashuzo.co.jp/cat3/KAhfj