【TRANSIT×酒噺】 旅の“宝噺”<ニューヨーク編>
2019,3,15 更新
トラベルカルチャー雑誌「TRANSIT(トランジット)」では、毎号特集した国や地域の旅の思い出を編集部と制作に携わった取材クルーが語りあう「旅の宝話」という企画を連載しています。「酒噺」では、「TRANSIT」とのコラボ企画として不定期に、その内容を「旅の“宝噺”」としてご紹介します。今回はTRANSIT41号で掲載されたニューヨークのアップステートを旅したゲストを迎え、現地の味を思い出しながら、ニューヨーク料理で乾杯!とっておきの旅の裏話で、今日もお酒がすすみます。
■取材クループロフィール
福岡県出身。東京でスタジオアシスタントとして勤務した後に独立し、ロンドンを経て、2012年よりニューヨークを拠点に活躍中。国内外問わず様々なメディアと仕事をしている。TRANSIT41号ニューヨーク特集では、ハドソン川沿いの小さな田舎町を巡る取材を行った。
ニューヨークの旅の“宝噺”
市田(以下I):マンハッタンにない景色があるので、写真を撮る目的で、暖かい時期に何回か訪れたことはあります。ただ、ブルックリンに住んでいるので、頻繁にという感じではなかったですね。
T:知らなかった場所はありましたか?
I:これまで交通手段が電車だったので、駅からの徒歩圏内に限られていたんです。今回訪れたような、ローカルの人が行くようなところはあまり行ったことがなかったです。
T::小さな町も行きましたね。湖の畔にある。
I:あそこの最寄り駅はどこだったんでしょうね(笑)。人もいないし、静かだし、同じニューヨーク 州でも少しシティから離れるとここまで違うんだって感じました。
T:お洒落なイメージもありましたよね。
I:これから変化が見られるかもしれないですね。ブルックリンのお洒落な若者ってああいったところがすきですし。
T:そういえば今回出会った人には、元々ブルックリン在住の方も多かったですね。
I:ブルックリンの人は、マンハッタンに住む人とどこか違いますね。ビジネス系じゃないというか、クリエイティブな人が多いかも。それもあるのかな。
T:印象に残ったことってありますか?
I:夫婦二人で営んでいた、ファームとカフェが融合しているようなお店です。
T:山道をすごく走ったところで、入口も分からず通り過ぎてしまったところですね。
I:あのロケーションで素晴らしいクオリティを保っているのに度肝を抜かれました。ブルックリンでもあんな店はなかなかないですよ。
T:小さな町で、自然があって。都会に戻りたいって言った人がいなかったのが印象に残っています。
I:見事にみんな口を揃えて、「後悔していないし、やってみてよかった」って言っていたじゃないですか。あの生活を見て、そんな意見を聞いたら影響を受けますよね。
T:成功している人の意見だからということもあるとは思うんですが、とてもクリエイティブだったし、なによりもあそこで、何かを始めてみるという勇気がすごいですね。
I:この前、ニューヨーク からほど近いニュージャージー州の街にも行ってきたんですが、やはりニューヨーク州とは雰囲気が違いました。ニューヨーク 州は、アップステートみたいな田舎に行っても洗練されているところがあるというか、その洗練されているレベルが高いっていうか、それは感じましたね。
T: 新しいカルチャーが生まれつつある、そんな感じがしましたね。
I : 元をたどればウッドストックだってアップステート寄りじゃないですか。そう考えたら昔からその時代その時代にカウンター系の意識をもった若者が集まってくる場所なのかもしれないですね。自然豊かで、クリエイティブな雰囲気もある。アップステート、いいところだったなぁ。
TRANSITとは?
URL:http://www.transit.ne.jp/
クレジット
(雑誌に掲載されている文章と一部異なる部分があります。)