職人の手仕事が生きる酒器を選ぶ噺
2019,2,8 更新
自分の好みに合った酒器でお酒を飲むのは楽しいものです。まずは手頃な価格からはじめて、少しずつ集めていくうちに酒器そのものだけでなく、作り手や製造方法にも興味が湧いてくる“本物志向”の方も少なくありません。そこで、前回と同じかっぱ橋道具街で、作り手にこだわった酒器を集める「Dr.Goods(ドクターグッズ)」を訪問。生涯大切にできる、酒器と出会う方法を伺ってきました。
“ものづくり”のこだわりを大切にするプロユース調理道具専門店へ
東京かっぱ橋道具街のDr.Goods(ドクターグッズ)は、ご家庭で使う調理道具からプロも愛用する器具を中心に多彩な道具を取り扱う専門店。酒器が揃うのは店舗の二階。ビールや日本酒にぴったりなグラスやカップからワイングラスまでが、フロア一面に陳列されています。
今回はスタッフの秋元由比子(あきもと・ゆいこ)さんに、酒器選びのコツを伺いました。
今回はスタッフの秋元由比子(あきもと・ゆいこ)さんに、酒器選びのコツを伺いました。
カタチから入ることのススメ
「酒器に関してはカタチから入ることはいいことだと思います。」と語る秋元さん。
「自分の好みで楽しむものですから、頭で難しく考えず肌で自分に合うものを見つけるのが正解だと思います。ただ、優先順位をつけるのであれば(1)手に持ったときの感触 (2)口馴染み (3)インスピレーション の順ですね。職人さんの作った酒器は安価なわけではありませんが、それに見合うだけの素晴らしさがあるんですよ。最初は小さな作品から買い始めて、気に入った職人さんやシリーズのものを何年もかけて集めるなんてお客様も少なくないんです」。
「自分の好みで楽しむものですから、頭で難しく考えず肌で自分に合うものを見つけるのが正解だと思います。ただ、優先順位をつけるのであれば(1)手に持ったときの感触 (2)口馴染み (3)インスピレーション の順ですね。職人さんの作った酒器は安価なわけではありませんが、それに見合うだけの素晴らしさがあるんですよ。最初は小さな作品から買い始めて、気に入った職人さんやシリーズのものを何年もかけて集めるなんてお客様も少なくないんです」。
職人のこだわりが響く酒器に出会う
また、自分好みの酒器を見つけるための指針として、作り手の想いに共感できる点も大切であると秋元さんは語ります。
「当店で扱う酒器は手作りのものがほとんど。その背景にある歴史や技術、作り手の想いなどを感じていただくと、酒器でお酒を飲むのも楽しくなります。もちろん、ちょっとしたウンチクなどで、お酒の席も盛り上がりますしね」。(秋元さん)
Dr.Goodsの取り扱う製品には、日本らしいものづくりのこだわりが生きる作品が数多くあるそう。その中からオススメのものを選んでいただきました。
「当店で扱う酒器は手作りのものがほとんど。その背景にある歴史や技術、作り手の想いなどを感じていただくと、酒器でお酒を飲むのも楽しくなります。もちろん、ちょっとしたウンチクなどで、お酒の席も盛り上がりますしね」。(秋元さん)
Dr.Goodsの取り扱う製品には、日本らしいものづくりのこだわりが生きる作品が数多くあるそう。その中からオススメのものを選んでいただきました。
【松徳硝子 うすはりシリーズ】
東京の老舗硝子メーカーの手による酒器。“うすはり”とは、“薄い”、“玻璃(はり=ガラス)”という意味。元々は口吹きガラスを使った電球メーカーで、その技術を生かして酒器製造を中心とした形に転身。
技術の粋をこらし極限まで薄く作られたグラスは、器の存在を感じさせないほど口当たりが優しいのが特徴。その繊細な飲み口が、日常の心地良い緊張感をもたらしてくれる、ものづくりのこだわりが感じられる逸品です。
【廣田硝子 江戸切子 蓋ちょこ】
1899年から続く東京のガラスメーカーによる、ハンドメイドのお猪口。
大正時代の風情を感じさせる、レトロで美しい幾何学模様が印象的な蓋つきグラスです。カッティングの種類も豊富で、一つずつ集めていくのが楽しくなりそう。また、中には酒器としてだけではなく、灯りが幻想的にうつる、キャンドルホルダーなどに使う方もいるそう。
【アサヒ ブリリアントブラックシリーズ】
新潟県燕市の金属加工メーカーが手がけるステンレスの酒器シリーズ。
特徴はその艶やかな黒い外見。近年では、ステンレスのカップに漆をかけた酒器が人気を博していますが、このシリーズは南部鉄器にも使われる黒染めの技術をつかい、黒色酸化被膜をステンレス上に施したもの。世界的にも、非常に希少な技術であるだけでなく、使い続けることで風合いが増す“使い手とともに育つ器”であることも大きな魅力です。
【銅製酒器シリーズ】
保冷効果が高く、冷たいものを冷たく心地よい肌触り、口触りで届けてくれる銅製の酒器。世界各国で愛されているものですが、ここまでのラインアップが揃うのは日本ならでは。海外からのお客さんも感動して思わず買われていくことも多いそう。
自分のパートナーとなる酒器に会いに行こう
秋元さんのお話を伺っていくうちに、酒器のそれぞれがもつ背景・物語に惹かれていきます。
しかし、そこで秋元さんは一言。
「でも、こうした背景などは本当は、“後付け”でいいんです。何より美味しくお酒を飲めたら、それが一番。だから、まずはお店で酒器を手にとってその感触を確かめてください。まずは清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ってみて、恐る恐る使っていくうちにいつしかお酒を飲むときに欠かせないパートナーになる。私たちがそんな器との出会いを演出できたら素敵ですね」。
お酒を飲む時間がいつもよりちょっと特別なものになる、“自分だけの本物の酒器“に出会うなら、ぜひ日本一の道具街、かっぱ橋道具街のDr.Goodsへ。
しかし、そこで秋元さんは一言。
「でも、こうした背景などは本当は、“後付け”でいいんです。何より美味しくお酒を飲めたら、それが一番。だから、まずはお店で酒器を手にとってその感触を確かめてください。まずは清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ってみて、恐る恐る使っていくうちにいつしかお酒を飲むときに欠かせないパートナーになる。私たちがそんな器との出会いを演出できたら素敵ですね」。
お酒を飲む時間がいつもよりちょっと特別なものになる、“自分だけの本物の酒器“に出会うなら、ぜひ日本一の道具街、かっぱ橋道具街のDr.Goodsへ。
<取材協力>
Dr.Goods(ドクターグッズ)
営業時間:9:30〜17:30
定休日:日曜・祝日
住所:東京都台東区西浅草1丁目4-8
※取材データは2018年11月時点
営業時間:9:30〜17:30
定休日:日曜・祝日
住所:東京都台東区西浅草1丁目4-8
※取材データは2018年11月時点