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【TRANSIT×酒噺】旅の“宝噺”<中国編>
2020,1,10 更新
トラベルカルチャー雑誌「TRANSIT(トランジット)」では、毎号特集した国や地域の旅の思い出を編集部と制作に携わった取材クルーが語りあう「旅の宝話」という企画を連載しています。「酒噺」では、「TRANSIT」とのコラボ企画として不定期に、その内容を「旅の“宝噺”」としてご紹介します。今回はTRANSIT4号で掲載された中国編。中国の首都・北京に滞在した写真家の谷口京さん。 北京を訪ねるのは 10 年以上ぶりだったとか。 驚くこともあったという旅の思い出を振り返ってくれました。
■プロフィール
京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、渡米。NY にて独立。2004年東京に拠点を移し現在に至る。写真家としての活動の傍ら、アフガン復興支援や環境保護など、社会的活動にも積極的に参加している。
中国の旅の“宝噺”
谷口(以K):そうですね。四川省や甘粛省など地方の省も含めると、何度も中国には足を運んでいます。ただ今回は、これまで見てきたものとはずいぶんと違う中国を目にしました。
T:どんなことが谷口さんにとって新しかったのでしょう?
K:テクノロジーの浸透と、インフラの変化に驚いたんです。だって、子どもから老人までみんなスマホを使いこなして、生活のほほすべてがそれで完結するんですよ!街も整備されて、 古い家は景観のために一色に塗られていたりして。前回北京を訪れたのは北京オリンピック前年の12年前。そのときはまだゴミが通りにたくさん落ちてたし、街はもっとごちゃごちゃしてました。正直なところ、あっという間に日本は追い抜かれてしまったなぁと感じましたね。
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T: 確かに中国の経済成長はすごいですよね。地方と都市でも違いはありそうですね。
K:そうですね。北京は共産党お膝元だぞ、という雰囲気をひしひしと感じましたね。
T:どんなことでそう思ったのですか?
K:主要な場所には必ず軍がいるし、すべての 交差点にカメラがついている。どこにいっても監視されてるんですよ(笑)。
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T:さすかが社会主義国家......。今回は “最先端 の食” をテーマにした旅をしてもらいました。食文化でも新しい発見がありましたか?
K:ロボットが働く火鍋料理店に行ったり、食シーンでもテクノロジーが浸透している現場 を見てきました。
T:おもしろそう!北京の人たちはふだんどんなものを食べているんですか?
K:中国は地域によって食文化が異なりますが、北京にはいろんなところから人が来ているので、中国全土の食が楽しめるんです。イスラームの料理店もたくさんありました。どれも美味しいんですよね。
T:都ならではですね。なかでも忘れられない食事はなんでしたか?
K:心に残っているのは、なんだかんだいっても王道の北京ダックですね。北京のソウルフードだからか、高級店だけでなく、食べ歩き用の屋台や大学の学食にまであるんです。これがなかなかお酒が進むんですよ。
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![(2395)](https://cdn.clipkit.co/tenants/433/item_images/images/000/002/395/medium/6c1f678e-178b-4782-b172-96c33521fd5f.jpg?1578380135)
T:これまでの旅とは異なる中国を見てこられてきたわけですが、印象は変わりましたか。
K:中国って、日本人の僕たちからすると不思議な存在の国だと思うんです。海を挟んで隣にあるから、昔から遣唐使とか行き来もあって親近感がある。一方で、あまりに大き過ぎてよ くわからない国っていう印象もあるんですよね。 今回は首都ということもあって、僕は食においても、街の成長も、人民のパワーを感じました。猛スピードで前進しつづける中国の力強さに圧倒された、心に残る旅でした。
![(2397)](https://cdn.clipkit.co/tenants/433/item_images/images/000/002/397/medium/45600512-f69e-4500-9830-99723d3b926c.jpg?1578380248)
TRANSITとは?
URL:http://www.transit.ne.jp/
■クレジット
(雑誌に掲載されている文章と一部異なる部分があります。)